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第十四話創造たりえるものは創造を信じることをそれすなわち創造という
俺はぐるんと回転すると、
ナイフを炎に突っ込ませた。
そして炎を両断してしまったナイフ、
ナイフが特別なのではない、
ナイフはいたってシンプルな狼のナイフだ。
特別なのは使い手である俺自身。
俺の右肩からはどくんどくんと脈動するなにかを感じさせる。
血はとまるはずもないのに、一切流れない、
血は脈動しており、
傷口から出ることがない、
まるで流れそのものを創造しなおしたかのように。
俺は地面に立っている。
それは創造だからだ。
地面に立つということを創造しつくり、そしてそこになりたっているからだ。
難しいことはよくわからん。
ウォーリアーとナイトが走ってくる、
まるで猛獣のようにこちらに必死になって走ってくる。
「ずっと走っていろ」
走り方を創造しなおす。
ウォーリアーとナイトは前に進まない走り方を創造しなおされた。
この2体はずっと走っている。
〈創造師スキル 再創造を覚えました〉
俺はこのスキルを、
死ぬ間近で悟っちまって、
それで覚えた最強のスキルってわけじゃない、
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