これって、乙女ゲーム?

1/1
12人が本棚に入れています
本棚に追加
/10ページ

これって、乙女ゲーム?

王都の学園に入学した。 入学式の真っ最中に思い当たった。 ーーーあれ? 第一王子様、第二王子様、宰相様のご子息、騎士団長様のご子息、、、。 イケメン様がぞ~ろぞろ。 王子様の婚約者のご令嬢、その取り巻きたち。 これって、まさか乙女ゲーム? 思えば物心ついたころからモヤモヤとした違和感があった。 今思えば、前世の記憶がよみがえりかかっていたのだろう。 前世。 私は日本人で、結婚して、子供も産んだ。 その日々の生活の中で、乙女ゲームというものをやった事がある。 ファンタジー小説なるものも読んだ事があり、転生物や転移物を好んで読んでいた。 王子様などのイケメンが沢山いて、令嬢がいて、、、。 これで、あと聖女なんか転校してきたりしたら、モロ、乙女ゲームじゃねぇ? まあ、乙女ゲームの世界に転生したとはさすがに思わないけどね。 でも、まさか、まさか、私って乙女ゲームのモブ位置かも??? 私の自己紹介。 キャナル・ベルナンティ、16歳。 貴族の中でも一番下っ端のベルナンティ男爵の三女。 王都から遠い、辺境真近くの田舎の領地で暮らしていた。 家族は父母と、後継者の長男22歳。 長女と二女はもう嫁いでいる。 そして三女の私。 末子の次男はまだ8歳だ。 この学園に入学したので、3年間は寮暮らしになる。 前世の記憶はまだらにしかよみがえっていないので、16歳の少女と子供を産んだ大人が混在している。 歪な心を併せ持つ。 それが私。
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!