俺の嫌いなアイツ

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その後、俺と高橋の関係はどんどん悪くなっていった。 クラスが一緒になり関わり始めた最初の方は、高橋のことをいじりつつもなんやかんや仲良くしていたが、今の俺は本気で高橋を嫌い始めていた。 なんでかは分からないが、最近の俺は本当にヒートアップしているのが自分でもよく分かった。 それでも、高橋は変わらず俺に接してきた。 「長崎パンツ見えてるよ~」 数学の授業中、居眠りしている俺に高橋が話しかけてきた。 数学は先生がゆるいので、普段真面目な俺にとっては貴重な居眠りタイムだったのに、思わぬ邪魔が入った。しかも高橋。 俺はむくっと起きて、無言でズボンを少しあげてまた居眠り体勢に入った。 「え、無視?教えてあげたのに」 懲りずに高橋は話しかけてくる。 それでも俺は無視する。 頼むから、寝させろ。 「長崎、意外に可愛いパンツ履いてるね」 「・・・ちょっと黙れ」 「はーい、すいません」 顔をあげなくても、高橋がニヤニヤ笑っていることは想像がつく。 ていうか、寝てるのに話しかけてくんなよ。 やっぱりこいつが嫌いだと、俺は改めて思った。 それにしても、今までは高橋のことそこまで嫌いじゃなかったのに、なんで今はこんなに嫌悪感があるのだろうか。 多分、高橋に彼氏ができたからかもしれない。 彼氏がいるって知ってから、なんかイライラする。 隣の席で高橋と竹本が、高橋の彼氏の話をしていることにもイライラする。 ちょっと惚気たりしている高橋の話が聞こえるのもイライラする。 でも勘違いしないでほしいのは、これは決して"嫉妬"なんかじゃないってこと。 ただ、高橋が調子に乗っているのがむかつくだけ。 高橋のくせに。
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