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2時間目終わりの休み時間。
高橋はやっと登校してきた。
「おはよー」
高橋は眠そうな目をこすりながら席についた。
「おはよ。ってか来るの遅すぎでしょ!寝坊?」
竹本に聞かれ、聞いて欲しいとばかりに高橋は話し出した。
「聞いてよ!起きたら9時半でさぁ。昨日カイと遊んでて、家帰ったの2時半!なんかカイが帰りたくないとか言い出して、あたしは帰りたかったのにさ!もうママも激おこだし本当疲れた。てか眠い。しかもカイまだ連絡きてないから起きてないっぽい。最近あんまり学校行ってないっぽいし。クズすぎ」
「え、なにそれ!クズすぎじゃん。てか2時半まで何してたの?」
「んー、なんか街ぶらぶらしたり適当に遊んでた」
「補導されるよあんたら」
「でもあたしは帰りたかったんだよ!」
「・・・大変だねぇ」
2人の会話を聞いていて、俺はまたイライラしてきた。
なんか、しゃくに障るんだよなこいつ。
てか、帰りたかったんなら帰ればよくね?
ていうか夜中まで彼女振り回して学校もろくに行ってないとかその彼氏クズじゃん。
普通に別れるべきだろ。
なんでそんな男と付き合ってんだよこいつ。
なんかイライラする。
朝からせっかく気分良かったのに。
「お前なんで来たの?休みかと思って喜んでたのに」
気がつくと俺の口はそう言っていた。
「え、何よ。来ちゃだめだった?」
高橋はムッとした。
「べつに。来るのはいいけど静かにしろよ!」
「うざっ。あんたに言われる筋合いないし!」
「隣だから迷惑なの」
「耳栓でもしてれば!!」
「はーい。おやすみ」
「・・・!」
高橋は何か言い返そうとしていたけど、高橋が言葉を発するより俺が机に顔を伏せた方が早かった。
言い合いしているとき、竹本が俺を睨んでいることに気がついていたけど、もうどうでもよかった。
高橋が来るまでは、言い過ぎないように気をつけようと思っていたが、来て早々彼氏の愚痴を話す高橋の話を聞いているだけでイライラしてきて、そんな考え吹っ飛んでしまった。
あー、やっぱり俺はこいつが嫌いだ。
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