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絵里香は性格に難があるためクラスからは嫌われているが、ルックスだけなら明らかに上位だろう。どうせ誰も見ていない僕だけの世界だ。何をしたって大丈夫。それにこんな奴だ。今までの借りをたっぷり仕返ししてやる。そう思って、僕は正面から絵里香に抱き着いた。薄い夏服越しに胸の感触が伝わる。
「……うわ、柔らけえ……」
思わず声が出てしまった。絵里香の髪の匂いに僕の理性が失われていく。すぐさま制服のボタンに手をかける。
「……波野原さん。いや絵里香、ごめん、我慢できない」
僕は時間停止の力を使って「大人への階段を登る」決意をした。制服のボタンを一つずつ、お腹のあたりまで外していくと、白いインナーからピンクの下着が透けているのが見えた。僕はもう早く絵里香の胸に顔をうずめたくて仕方がない。その時だった。
《カシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャ……》
あるはずのないカメラの連写音が、突然、静寂に鳴り響く。
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