未来へ向かって
全5/5エピソード・完結
18/26

未来へ向かって

 ハーフ成人式当日の朝。  リビングにお日様の光が差し込んでる。  まだ寒い気温だけど、今日はいいお天気。    ぼくは、お母さんにも手紙を書いた。  昔のハーフ成人式は、親への感謝を手紙にするというのが恒例行事だったみたいだけど、複雑な家庭も多いことから親が関わる公式な行事は学校ではほぼなくなった。  お母さんも見学に来ることはできるけど、行事に関わることはまずない。  今じゃ自分への「タイムカプセル」の様に、子供主体の行事が多い。  だから、これは課題じゃないんだ。   『お母さん、大好き。ありがとう』  恥ずかしくて言えないんなら、文字に書いて伝えればいいじゃないか。  100歳のぼくに、恥ずかしいからって丸投げするのはやっぱりダメだと思った(でも手紙は訂正しない。100歳のぼくにもちゃんと言ってもらいたいから)。  今、目の前にいるお母さんに伝えることに意味があるんだよ。  お母さんは「え? 何?」と驚きを隠せない様子で、ぼくからの手紙を開けて、その短い文章を読んだ。
18/26

最初のコメントを投稿しよう!