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仲間と日常
4月26日金曜日
学校からとある場所への道を俺は正太と歩いている。
明日話す、そして今とある場所に案内すると言われてその道を歩いているのだ。
「な、なぁ、そろそろ目的地教えろよ...」
「...行けばわかる」
こんなやりとりがずっと続いているのだ。
そして歩き続けてやがてそこが見えてくる。
「なんだこのボロ屋は....」
素直な感想がそれだった。人気のない場所に見える寂れた場所。
「....案外ひでぇなお前、そう言うけどな、中は綺麗で落ち着いてて....」
正太が、そこまで言いかけた時だった
「おい!なんでボクのとっておいたイチゴ食べたんだよ!!!!」
「んー?いらないんじゃないのかい?」
「煩い!好きなものは最後にとっておくんだよ!!!!」
幼女と少年の声が聞こえてくる。
「綺麗で落ち着いてる?」
俺は正太にそう尋ねた。
「....はぁ」
答えの代わりに正太は溜め息をついて扉を開ける。
そこにいたのは。
カフェを溜まり場としているであろう、個性豊かな少年少女たちだった。
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