対立

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「失礼します」 ドアが開いていたので、由樹は声をかけ中に入った。中に入ると二階堂が直ぐに駆け付けた。 「特進科に喧嘩を売ったのは君か?」 二階堂は、由樹を睨み付けた。 「彼奴らが喧嘩を売って来たんだぜ」 その話かと思いながら、由樹は面倒くさそうに答えた。 「お前がそんなチャラチャラした容姿をしているからだろ」 二階堂は、由樹を上から下までジロリっと眺めた。 「こんな容姿をしているから、暇潰しに話しかけるのか?特進科の奴は随分優雅に過ごすんだな」 由樹は、はっと鼻で笑った。 「…ッ。お前、特進科の生徒がどれだけ凄いか分かってるのか?」 由樹の言葉が堪にさわり、二階堂は声を荒げた。 「別に、凄くもないだろ」 二階堂は、特進科贔屓している。特進科と普通科は、毎年凄く差が出てしまう。特進科の生徒は、家庭教師を雇い事前に勉強しているのだから当たり前だ。 しかし、今回は由樹と彰が普通科に入ってしまった。本来は、特進科の1-Sに入れる実力を持って居る為、差がそんなになくなっている。 二階堂は、それも面白くはないが1番気に入らないのは、普通科の首席が特進科の首席を負かしてしまった事だ。由樹にしてみたら当たり前の事だが、二階堂は納得がいかなかった。 「お前が、1年の首席だなんてあり得ん。何かの間違いだ。カンニングでもしただろ?」 「はぁ?学校に喧嘩売ってるのか?ここの監視は厳しいぞ」 由樹は、自分の学校を避難され苛ついた。 確かに、特進科に入りたいが為に媚びを売る親族も居るが、何も受け取りはしない。苛ついて学校に圧力をかけようとするが、その前に情報を駆使して相手側に圧力をかけて押さえ込んでいた。 入学試験をするにも、監視官に加え防犯カメラを至るところに設置しており不正防止をしている。そして、毎年由樹は変装して入学試験を受けており、自ら確認している。 学校の対策は十分であろう。
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