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由樹は、教室に戻り席に着いた。
「由樹~、お帰り。何の用事だったの~?」
由樹に気付いた彰は、二階堂に呼び出されたのを心配して聞いた。
「ただいま。今週末、二階堂の愛娘とのデートを獲得してきたぜ」
由樹は、ニコニコと彰にそう言った。
「あ"っ?まさかその格好で行かないよね~?」
彰は、笑顔のままそう言った。後ろに般若が見える。普段、温厚な人程怒らせると怖い。彰は、彩香の事となると人が変わる。それ程好いているのだろう。ただし由樹は、気付いていないが由樹の事も大切な幼なじみだと思って居るので、彩香程では無いが何にかあると怖い。
「…彰、怖いんですけど…。まさか、相思相愛の恋人が居るのにこの格好じゃ行かないぜ。通常の格好でデートするつもりだ」
由樹は、若干顔をひきつらせながら、憂妃の格好で彩香とデートすると伝えた。
「それなら良かったよ~。…っとは、言っても可愛い2人が買い物してるのも心配だけだけど…彩香がいれば大丈夫かな~」
彰の雰囲気がいつも通りに戻ってほっとした。
「…?」
由樹は、訳が分からずに首をかしげた。
「楽しんできてね~」
彰は、美女とは無自覚な憂妃を見詰めて優しく微笑んだ。
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