定厳院

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定厳院

定巖院「じょうがんいん」 洲番城の領地内にある5つの衆の内の一つに、天坊衆がある。その中に、定巖院がある。院と言っても、アドリムの院は神仏崇拝をするのではなく、財産に余裕のある人や身元を保証できなくなった親から子供を預かり、文武教育を施して、将来の天坊衆の一員として育てている。経営資金は、たまに行われる祭りや死者のお清めに集まる金銭を基に、運営されている。これが衆人しゅうとの役割だ。 ここに、山の廃屋で暮らしている子供たちや、洲番城内で屯っている子供たちを、一部屋に集めた。総勢20人になる。内訳廃屋組は、10人、四資の集団は、10人となった。 「私は、桜火と申します。桜に炎の火と書いて、桜火と申します。桜はみなさんも知っての通りに、春の季節にだけ美しく咲く木です。よく祭りや芸をたしなむ場所としても、観に来る人はたくさんいますね!みなさんも桜を観ると思います。火は先ほど言いましたが、夜などに暗い所を照らしたり、物を温めて生活を豊かにしてくれます。しかし、悲しいことに両者は、時が来ると儚く消えてしまいます。この理由から、私は幼いころから不吉と言われてきました・・・。確かに、一時的にしか存在しないが、それは私たち生きとし生きるものも、同じでいつかは終わってしまいます。と考えてからは、この命が尽きるまでに、何かをしようと・・・。そして、今回の主の秀桃さまからの、みなさんの教育の任を受けた時は、ものすごく嬉しかったです。これから世界に名を連ねるかもしれない子を、私が教えたとなるのです。って臭いですよね!けど、何かしようとは思いますので、覚悟してください。」 とこれからの先生となる、桜火は暑苦しくウザったそうな、熱意こもった挨拶を語っていたら、最後に笑いながら脅しを入れてきた。そして、俺らの自己紹介が始まった。 まずは桜火に近い前列の四資の連中から順に、自己紹介が行われた。源平兄弟の兄、義源「ぎげん」、弟の盛平「もりへい」に、吉継「よしつぐに」、梶時「かじとき」、水信「みずのぶ」、成丸「なりまる」・・・出綱「でづな」「夜叉の本名」、四資と続いた。そして、俺らの廃屋組。漉「こす」、花冠、千年、雷「いかずち」と続き。魅影の番になった。 「本名は、兎「うさぎ」って言いまする。しかし、兎などの弱く生きたくありません。魅影って名で生きまするので、魅影でよろしくお願いしまする」 「わかりました。魅影さん」 桜火は魅影の、自己紹介を普通に受け入れて、俺の番になった。 「俺の名は、綾。」 「綾くんね、よろしく」 と何事なく、白蓮に稟へと進んでいき、自己紹介は終わった。 「えーと、みんなの名前を教えてくれてありがとう。といってもこんな座談を、私は進めるつもりはないから、さっそくだが隣の道場に移りましょう。そこで、私とみなさんで総当たり戦をしましょう。」 そう言って桜火は、部屋を出て行こうとした。しかし、俺らはいきなりそう言われて、はいそうですかと動けないし、従いたくもなかった。だから、桜火に問いただす。 「総当たり戦で、ありまするか?」 「そうですよ。魅影さん」 「ってことは、先生対俺ら全員か?」 「はい、梶時くん」 「ふん、どうせ竹刀とか使っての、チャンバラごっこだ!」 「いいえ、千年くん。みなさんは刀や剣や槍などなんでもいいですよ!自分の得意とする攻め方なら。私は竹刀で、相手しますがね」 と笑いながら、壁に立てかけてあった。竹刀を持ち上げて。子供のように振りまわしながら、部屋を出て行き道場の方へと出て行った。 「・・・ちぃ、ぶっ殺したる」 刀を持って睨みながら、後を追う千年を先頭に、みんなは道場へと移って行った。道場に移ると桜火が、竹刀を肩にかけながら「さぁどうぞ!道場に入った時点から、もう戦いは始まっているのだよ!」と笑顔で言った。 「じゃあ遠慮無く」 千年は真っ先に斬りかかる。 俺と花冠と白蓮と四資以外は、全員道場で寝転がっていた。 「君たちは、攻めないのですか?」 桜火は息一つ乱さずに、笑いながら俺たちに、聞いてきた。しかし、今までの桜火の動きを見ていると、すぐには飛び出せなかった。 千年の初動を額に突いて、動きを止めると面打ち、スネ打ち、小手、最後に強い胴突きで弾き飛んで、倒れた。その後をすぐに、夜叉が背後からうなじを斬りかかるが、あっさりとかわされ返り討ちに倒された。その後成丸の槍で3蓮突き、吉継に、梶時、水信などが順に攻めかかるが、力が違った。体の動き、目線のやり方、足の動きなどが、余裕がありすぎた。経験の差が大きいと感じた。ほとんどの連中が倒されていく中、源平兄弟と魅影に稟は、もはやそんなことを考える暇も無い。普段何気なく一緒にいる仲間が倒されていくのを観ているのだ。桜火という先生に、恐怖を感じているのだ。現に、花冠は腰が砕けたように、崩れ落ちるかのごとくその場に、しゃがみこんだ。 「ふーう、ふ-う、ふー・・・・くっくそぉおおお!」 呼吸を乱し貧血になって倒れるかと思っていた、源平兄弟の兄・義源が、飛び出した。弟の盛平も兄が飛び出したのを見て、後を追う。稟と魅影は、源平兄弟が飛び出すのを見て、戸惑いお互いに見つめ直すが・・・。 「弱いと思われるのは嫌で、名を変えたのに・・・恐怖で足をすくんでいられません。行きまする」 「え、魅影・・・うぅぅぅ、もぉ」 魅影と稟も、桜火に攻めて行ったが・・・奇跡も起こらなければ、結果も変わらずに、4人はいとも簡単に打ちのめされた。 「あぁ~みんな倒されたし・・・じゃあ俺が先生と戦っても、負けるからいいです」 相変わらずの気分発言満載の白蓮だった。しかし、それを認めてくれる桜火では、無い。 「だめですよ。これはただの総当たりじゃありません!ちゃんと一人一人戦うことによって、その人の動き、考え、スタイル、強さ、良い所に直した方がいい所を、見ている。が、別に強制ではないから、戦わなくてもいいけどね・・・。まぁそこに座りこんじゃった花冠さんは、無理そうだろうしね。しかし、その場合は、皆から遅れると思うがね・・・君の事がわからないのに、君を教えることは、できませんから」 桜火に言われると、さっきまでやる気の無かった白蓮が、仕込み剣を持って攻めかかった。白蓮は普段はやる気も無く、その時の気分であーだのこーだのと言い訳をして、逃げているが。今回は剣を巧みに振るった。剣さばきはこれまでのみんなより鋭かった。 桜火も隙を与えまいと、打ち返すが、白蓮はかわして、すぐさまに打ち返した。かわしては打ち、3度打ってはかわす。攻防がなんども続いたが、やはり打ちあいにも、だんだんと経験という差が出始める。竹刀の打ち込みをかわした瞬間に、成丸の槍の石突という穂先とは反対側の部分が、白蓮の腹部を突いた。 「がぁっはぁ・・・」 桜火が槍をつま先で挟み込み、白蓮に蹴りつけたのだ。石突は普段槍や薙刀と言った棒状の道具における、地面に突き立てる部位の事を呼ぶ。その為地面に接することの多いこの部分には、ほかのよりも頑丈に造られている。不意を突かれた一撃に、白蓮はそのまま意識を失った。 白蓮が槍で突かれるのを見た、俺は刀を抜き、構えて襲う。結果は空しく、竹刀を振りはらわれ、簡単に浮き上がり、壁に打ち付けられて悶えた。仲間たちの戦い方を見ていた俺は、自分が一番情けない倒され方に、悔しかった。悔しいが、体中が打ちつけられた衝撃で、痛く立ち上がれなかった。 「さぁて、最後は君ですか・・・四資?」 四資は静かに鞘から刀を抜きとり、顔の前で横向きに構えた。何かを念じるかのように、左手でなぞりながら。そしてすぐさまに刀を横振りに一閃。すると、桜火は弾き飛んだ。四資と桜火の距離はまだ、3~4mも離れているのに・・・。しかし、四資の刀が黒い影のように伸びていた。いや、伸びているのでは無く、四資の刀に黒紫色のオーラが纏っていた。すると、オーラは刀に集まった。 その瞬間を見逃さないように、桜火は素早い移動で回り込み、四資の後ろから打ち込んだ。慌てて刀のオーラを波動のように、渦を巻いたが何も起こらずに、後頭部を打ち込まれた。右足を前に出して踏ん張り、絶えしのいで刀のオーラを大量に放出した。放出による爆発的反動で、体をねじ込ませて斬りかかるが、竹刀で抑え込まれて刃が通らない。さらに、左手を腹部に忍び込まれ掌底を、打ち放った。 「まだそれをやるには、速すぎますよ!さぁみなさんの事は、だいたいはわかりました。また明日の訓練で話しましょう」 定巖院では、いままで洲番城で悩みの為となっていた。大護山の廃屋の子供たちと、主の息子四資が引き連れている問題児たちが、地蔵の話をおとなしく聞いていた。それは、半年前に秀桃から支持された子供らの教育を、行っている。初日の総当たりでの、圧倒的実力差から桜火や地蔵に反発するものもいなくなり、詩集の読み書きから問答や水汲みに雑巾がけなどの雑務を日に日に越して行った。そして、教育は一つの大詰めを迎えていた。 「えー今日は皆さんが本来持っている能力について教えいたします。まずこの力は、古来からの人々が自然の不条理に立ち向かうために、身につけられた力であります。」 「すみません。質問をよろしいですか?」 「はい、良いですよ、稟さん。何ですか?」 「その力は、私たち誰でも身につけることが可能なのですか?差も無く不平不平等も無くに」 「はい、力の能力には個人差は生じるかもしれませんが、力事態には誰でもあるものです。生命の源なのですから、大丈夫ですよ!稟さんあなたは、もうその力に気が付いているはずです」 桜火はなだめるかのように、稟を安心させた。それは俺も納得で、稟は少しながら力について理解が、あると俺も思うからだ。 「ほかに質問はよろしいですか?・・・大丈夫そうですね! では、話を続けます。まずこの力について、説明します。力の名は、“アニムス”と言いますが、違う所では、“ユング”とも言う所もあります。これは自我という、ひとそれぞれに持つ感情の力とも言います。さらにその奥の意思などを、“アニマ”と言っています。このアニマの表記は、我々などの所で言われているだけです。別のところでは、どちらも“ユング”や“アニマ”と言われている所もあります。 これからの説明は、ユングでは無く“アニムス”と“アニマ”と区別して説明します。なぜこの回りくどい説明をしたかと言うと、それは文化というものも理解をして欲しい。 そして、違う文化を受け入れる広い心を持って欲しいからです。我々は古代に、文明時代がありました。しかし、その文明時代で栄えた2つの大国がありました。しかし、自分の文明を大事としていて、お互いの文明・・・いわゆる価値観などの話しあって、意見交換をしたり、考えを理解することを怠りました。そして、星は傷つき人類は滅亡寸前まで、進んだと伝わっています。 ボケた老人の空話だとか、インチキ学士やホラ吹きやおおかみ少年や噺家の作り話という噂もあります。しかし、真偽などに私は意味は無いと思います。大切なのは、お互いを理解し合う事なのです。なので、回りくどい話をしました。」 本題の重要なことだけではなく、知ってもあまり意味をなさないことをちゃんと、説明するのが桜火の訓練スタイルだった。人間は年月を重ねて行くにつれて、老い朽ちて行く。そして、最後には自分の考え以外、信用ができないほどのだまし合いの人生を過ごす。 昔に小さな集団から役人の命令を忠実に守り、番犬とも言われ、嫌われ蔑まされてきた者たちがいたという。しかし、その集団を率いた一人の者がいた。その物は、集団の後継者とあって幼いころからいじめにあい、辛い幼少期を過ごした。しかし、成長するにあたり、特殊部隊に所属するようになる。そして、集団のリーダーとなってからは、次第に役所の一員へと昇進していく。 そこでもその者に安らぎは無かった。権力というものはほとんどの者が世襲制を執っていた。なのでか、下からの上がりものには、厳しかった。ましてや、番犬集団の者となると、さらに風当たりは余計悪かった。それでも、その者は力を溜めて行き、最高責任者まで上り詰めた。その努力は並大抵のことではない。そして、それまでにも多くの悲しみがあった。 仲間や兄弟の裏切りに、友や兄弟死。そして、それらの者への処罰へと、役人に追い込まれる。たとえ身内であろうとも、命を絶たなくては地位を失うのは、必然の世であった。それは今でも変わらないが・・・。 そうやってだんだんと、自分の考えの固辞に、他人の信用の低下へと悪化していった。そして、権力を手中に収めると、傲慢の矛先は、家族へと移って行った。自分の考えに従わない兄弟姉妹に、子供や孫を虐殺していったのだ。当然に、平民にも影響が起こり、疲弊していった。そんな悪政を続けて行くと、たとえ一世代で権力を経ても、後が続かなく滅んだ。と定巖院の書庫にある一冊に書いてあった。桜火の言うことは、このような過去の出来事を学んできての、発言だった。 それから桜火は、アニムスについて説明をしてくれた。アニムスはアニマという、魂や生命の源を受け止める器や膜と。魂の重さの一部がこのアニムスとなっていて、自我を形成する部分では重要な存在と言われている。しかし、古代人はアニマやアニムスが無くても自我を持ち、欲望をむき出しにした説もある。しかし、そこは仲良くできなかったから、アニマやアニムスが必要になった。と考えるように、言われた。 その日は説明だけで一日が終わり、後日にアニマ習得への実習が行われた。不安がる声もあったが、それまでに山修行やいろいろな所へと出向いたのを、自信にしてくださいと言われた。そう言われて自信に満ち、アニムスの膜を破り、解き放ち。アニマを目覚めさせ、解放させた。 短い時間での行いでもあったが、初めての経験に体力は消耗して、予想にもしなかった疲労感にみんな倒れて行った。俺はそんなにも感じることは無かったが、消耗の激しい時に行うのは、良くなく。その日の訓練は、それだけで終わった。 後日、アニマの習得が始まった。もともと街の問題児もあり、自覚症状も無くアニマを使用している者もいた。全員アニマを習得したと思いきや一人だけ習得しきれていない者がいた。そう俺だった。 「・・・」 桜火や地蔵に、ほかのみんながこのどうしようもない無音に包まれた静寂が俺に襲いかかった。こんな虚しい雰囲気に包み込まれても、最初の基礎能力は使えるのに、独自能力が使用できないのは、俺でも困っていた。誰でも予想にしなかった問題に、今日はここまでとなりみんなを返し俺は居残りをくらった。 「あいつの付き合いも、これで仕舞いだな」 「意外に軽いのだな、お前らの絆も」 「水信・・・きさま。俺に指図か!」 水信を殴った。イラついていたのだ、桜火や地蔵に何度も負けて、さらに訓練を受けているのは千年にとっては、とてつもない屈辱なのだ。 「千年!」 水信を殴った千年に言いかかるが、その行為自体火に油を注いでいる為に千年の怒りは収まらず、喧嘩に。結果みんなを殴り飛ばして先へと進んで行く千年。 「みんな馬鹿だね。千年に何言っても無駄だよ!綾の事はしょうがない。彼には“才能”が無かったそれだけだ」 「漉」 「・・・それでも、今まで共にしてきた仲間では無いでする?辛くないのでする?」 「魅影・・・そんなの一番千年や白蓮や正鷹まさたかが思っている。彼らは今までの実力の上位、四資に千年に白蓮に綾に出綱に正鷹となっている。そんな実力も近い綾がこんなところで出遅れるのは、悔しいとおもっているよ!千年も」 みんなから遅れて2時間後、俺はすぐ廃屋には帰らず町はずれの山道を歩く。すると、血色の悪い老人が突然木々の中から現れ出した。その老人は巨大ゴキブリのように、四足歩行で手足を動かしながら襲いかかる。逃げ出しても木々をとびうつりながら、噛みつく。綾は木を駆け上がり持っていた刀で老人を斬り裂いた。その後動かなくなった老人。 「どう、綾?元気出た?」 「稟」 「どう?だんだんと巧妙に動くでしょ!これが私のアニマなんだよ!こうやって特殊に造り出した毛を利用して、操りたい相手に接触させることによって動くけど、今までは私と相手を結んでいないといけなかったのが今ではこの長髪でいいのだよ!ってちょっと綾!」 稟の自分のアニマの説明に、綾は聞くどころか素通りして歩いて行く。置いてかれた稟は顔を膨らませながらも、綾の後を追いかけた。綾たちが歩いていると先には小さな家が、竹で囲い柵を備え付けて、整えられた木がある家だった。家に近寄るとぬれ縁に白装束をきた痩せこけた男の子がいた。 「やぁ綾に稟・・・いらっしゃい」 「秋餅あきもち」 「なんだい、しょぼくれたような顔をして楽しい話を今日も楽しい話を聞かせてよ」 秋餅。俺や稟たちみたいな身寄りのない子供とは違って、百姓の子供なのだが生まれつき体が弱かった。俺らが遊びまわっていると、愚然にも秋餅の家の前を通りかかった。秋餅の親は農作業に忙しく面倒を見切れなかったのもあり、俺らを拒まずに受け入れてくれた。楽しい話しや家の掃除に、竹の囲い柵も俺らが作った。そんな中の良い秋餅もだんだんと、力が衰え町医者に見ても短いという事実が分かるだけだった。その事実を知ってから俺は秋餅に会いに行くことを日々続けていた。その事実を知っている稟も途中で待ち伏せしていたのだ。 後日の訓練は地蔵との実戦式の訓練に、定巖院の敷地の竹林内を使って地蔵に印をつけることだった。しるしなら傷でも汚れでも、ましてや唾や尿や糞でもいい。この訓練に一番のやる気と成績を上げたのが千年や四資などプライドが強い連中だが、結果は白蓮・四資・千年の順に3人がしるしをつけて、訓練終了した。そのころ俺は訓練には参加できずに、桜火と居残り授業をしていた。 「綾くん、みんなと同じ訓練に参加できなくて悔しがっていると思うが、堪えてください。君には君なりの訓練があります。」 「俺なりの訓練?」 「アニマには、相性体「そうせいたい」と呼ばれる仕組みがあります。体と相性が悪く外に出てしまう能力、稟さんのように。性質に変えて戦う能力、四資や魅影さんのように。本体を変え強くしてしまう能力、千年くんや白蓮くんのようにと3種類あります。これがアニマです。しかし君は相性体に当てはまらないが、アニマにこだわる必要は別に無いのです。相性体が無くても、極める事がアニマです!後の答えは簡単です。刀を鞘から取り出し剣の技術を高めるのです。何事にも心技体はあります。心は・・・アニムスから解き放たれました。体は日々の行いによって基礎はできています。さぁ後は技術です。今日から私と剣の修行ですよ!さぁ来なさい」 それから桜火と俺の剣修行の日々が数カ月たったころ、突然急報が洲番城を騒がした。主の秀桃が死んだのだ。
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