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プロローグ
「ふあ、やん、や、待ってぇ……」
ここは魔王城。四六時中薄暗い国だが、夜のとばりが降りた後はさらに闇が深くなる。ろうそくのぼんやりとした灯りが、ベッドの中にいる彼らの姿をより濃く映し出した。
魔王の息子である二人の王子たちは毎夜のごとく『花嫁』の寝室に赴き、そこで、彼らの『花嫁』を抱く。二人の『花嫁』である女は、抱かれるたびに蕩けるような甘い嬌声をあげていた。
『花嫁』とこ逢坂美咲の胸元にいる二人の王子は、柔らかな乳房の頂きを口に咥え、各々好きなように口内で転がしている。
「こら、逃げてはいけませんよ」
銀色の髪を持つ優しげな表情の王子――ミハイルは、優しく触れていた唇を少しだけ離して、ミサキにそう告げる。そして、再び、今度は強く吸い付いた。ちゅぅっという水音が、ミサキの耳にすっと飛び込んでいく。聞きなれたその淫らな音は、ミサキの腰を揺らめかせた。
「ふぁあっ……や、ダメェ……っ!」
「『ダメ』では無いだろう? ココをこんなにかたくさせて……俺たちに触れて欲しいとねだっているではないか」
もう一人の王子、トカゲのような鋭い楕円形の瞳を持つアレクセイが、乳頭を口に含んだままミサキに語りかける。話す時の唇や舌のわずかな動きでさえも、快楽の責め苦にあい続けているミサキには十分と言っていいほどの快感だった。
ミハイルは、頂に吸い付き……乳輪を舌先でなぞり、尖った乳首を舌で弾く。
アレクセイは唇で乳首を甘く食み、歯を立て、舌と歯で押しつぶす。二つの異なる快楽はミサキを高め、その甘い快感を乞う以外何もできなくなっていた。
アレクセイの指が、スルスルとミサキの腹、そして柔らかな太ももをなぞっていく。内ももを手のひらで撫でまわし、そして、その間にあるミサキの粘膜に指先でそっと触れた。
「んんぁっ……」
「すごいな、もうこんなに濡らして……ぐしょぐしょじゃないか」
アレクセイはミサキの秘裂をなぞり、そこから溢れ出る愛液をその指で掬い取った。少し粘りを持つ淫らな愛液を見せつけられたミサキは、とっさに目線をそらした。自分が乱れている証拠を見せつけられるのは……いつまで経っても、どれほどの彼らに抱かれても恥ずかしいのだ。
「そんなに気持ちよかったですか? ミサキ。少し胸を弄られるだけで、貴女はそんなに濡らしてしまうんですね」
ミハイルはミサキを優しく抱き起こして、その背後に回った。
自分の脚の間で挟むようにミサキを後ろから抱いて……今度は両手でミサキの乳房をゆっくり揉みしだいていく。ミハイルの手の中で緩やかに形を変えるミサキの胸を見ながら、アレクセイはミサキの太ももを強く掴み、脚を開いた。ミサキの秘裂が、脚が開くのと同時にゆっくりと……花を咲かせるようにほころんでいく。
「すごいな……蜜が溢れて、シーツがもう汚れている」
ミサキの秘部からは、とめどなく愛液が溢れる。アレクセイはとろとろに蕩けた秘部に触れ、割れ目を伝い溢れていく愛液を拭うように指を擦り付ける。秘裂に指を這わせ、まんべんなく蜜を纏ったその武骨な指で、アレクセイはそのまま秘裂を割り……ミサキのナカに指を挿入していった。
「ふぁあ……あ、んんぅ」
ミサキの秘肉は、アレクセイの指を強く締め付ける。待ち望んでいた刺激を、肉壁は離すまいと必死な様子だ。
「ずいぶんキツいな……」
アレクセイもそれを感じ取ったのか、ぽつりとつぶやいた。その言葉に、ミハイルは笑みを浮かべる。
「期待していたのでしょう? 私たちに、今宵もこんな風に抱かれることを」
ミサキはぎゅっと唇を噛む。図星をつかれ、恥ずかしくて……いたたまれなくなったのだ。そんなミサキの様子を見ながら、ミハイルとアレクセイの二人は笑みを浮かべる。
『今宵』も彼女と過ごすことを楽しみにしていたのは、ミハイルもアレクセイも同じだった。少し触れるだけで甘く響く楽器のような存在に、奏者でもある二人が胸を弾ませないわけがない。
アレクセイの指が、くちゅくちゅと水音を響かせて抽送を繰り返す。縦横無尽に肉壁をこすり、ミサキの最も感じるスポットに指をぎゅっと押し付ける。そこはもうぷっくり熟れていて……触れて欲しいとアレクセイの指を誘っていた。
「あぁん、あ、んんぅ……ん、んぁっ」
「気持ちイイか?」
「はぁ、あ……きもち、いい……」
ミサキの目はとろんと潤んで、アレクセイを見つめていた。その表情に、アレクセイは笑みを深くさせていく。
「それなら、もっとシテやろう。お前の気がすむまで、存分にな」
アレクセイはミサキの蜜口を擦る指を増やす。人差し指と中指で、感じるスポットからさらに奥まで、水音を立てながら指を動かし続ける。
寂しくなったのかミサキを後ろから抱くミハイルは、アレクセイの愛撫に酔いしれるミサキの意識をこちらに向けるように、きゅっと両方の頂きを摘んだ。ミサキの体はピクンとはね、口からは戸惑うような嬌声が上がる。
「こっちも、忘れてはいけませんよ。ミサキ」
ミサキの乳首をつまみ、コリコリと指先で摘んでもみあげ、クリクリと弾くように指の腹で回していく。そして乳輪ごと絞るようにつまむと……ミサキの肉壁はアレクセイの指を強く、痛いくらい締め付ける。それに抗うようにアレクセイがぐりぐりとミサキの感じるスポットを抉るように触れると、ミサキはビクビクと震えて、喘ぐように大きく息を吸った。
「そんなに気持ちいいんですか? 貴女の蜜の香りが、私のところにも届いていますよ」
「これだけ漏らしたら、勿体無いな……」
そう小さく呟いたアレクセイはソコから指をゆっくり引き抜いていく、指にまとわりつくミサキの白い淫液を、見せつけるように舐めとっていく……そして、指を舐め終えた彼は体を低くかがめた。アレクセイの意図を読み取ったのか、ミハイルはミサキの胸から手を離し、膝の裏に手を通して……グッと大きく脚を開くように持ち上げた。
これでは、蕩けて口を開く秘裂が、アレクセイの眼前にあらわになってしまう。
「いやぁあっ! や、やだ……だめ、やめて……見ちゃやだぁ」
「ああ、兄上、申し訳ない。……よく見えるようになったぞ、ミサキ。お前のいやらしいココが」
「や、やだぁ……見ちゃだめぇ……」
「見られて嬉しい、もっと見て、の間違いでしょう? 私たちに愛撫され、こんなにぐしょぐしょになった貴女のココ……蜜で煌めいていて、いい香りがして……とても綺麗ですよ」
「やだぁ……、あっ、んぁあ……!」
アレクセイが、ミサキの蜜口に唇を当て、そのままその蜜をしゃぶるように舐めとっていく。アレクセイの赤い舌が、ミサキのピンク色の粘膜に触れ、襞を綺麗に舐めとっていく仕草が……大きく脚を開かされたミサキからでも見えてしまう。それが恥ずかしく、顔を逸らそうとした時……後ろからミハイルがぐっとミサキの顎を掴む。これでは、頭を動かすこともできない。
「こら、ちゃんと見ないとダメでしょう? アレクセイが貴女のいやらしいアソコに、口をつけて舐めている……こんないやらしい光景、他にありますか?」
「んん、あ、やぁああ……!」
「気持ち良さそうですね、ミサキ。私にぜひ、アレクセイの舌がどう動いているのか、教えてくれませんか?」
「ふぁ、あぁん……あ、んんぅ」
「ミサキ、教えて」
「あ……アレクセイの、舌がぁ、ん、あぁあ……」
「ん?」
散々快楽に翻弄され、ソレに抗うこともできなくなったミサキはミハイルの言う通り……自分の粘膜の上で蠢くアレクセイの舌の様子を、息絶え絶えになりながらも話し始めた。
「アレクセイの舌が?」
ミハイルは耳元で優しく囁いて、ミサキの言葉を促していく。
「アソコ、ぺろぺろしてて……んあぁ、ナカまで、ん、舐めちゃ、や、だめぇえ……っ!」
「アレクセイの舌で、ナカまでたっぷり舐められているんですか?」
「ん、あ、あん……ん、そう、あぁ……っ!」
「気持ちイイでしょう? 私からもよく見えますよ、アレクセイが敏感になった貴女のソコを舐め、吸い付き……溢れる愛液もアレクセイの舌が丁寧に舐めとっている。貴女のアソコも……ピンク色だったのに充血して、赤くなって、口を開いて男を求めている。いやらしい格好だ」
ミハイルはそう言って、ミサキから手を離す。その手はゆっくりとミサキの体を這い……そして、ミサキの割れ目からぷっくりとその姿を覗かせる淫核にそっと触れた。
「いやぁああっ……!」
ビリビリと体を貫くような強い快感が、ミサキの体中に伝わっていく。ミハイルの指は、まるく硬くなった秘豆を優しく撫で、指先できゅっと摘む。その度に、ミハイルに抱かれるミサキの体は激しく揺れた。
「ココ、好きでしたよね?」
「ああ……指で裏側を擦られながらソコ触ると、お前は簡単にイクからな」
アレクセイはミサキの秘部から口を離し、再び二本の指を秘裂に押し込んでいく。ミハイルの指は花芯をコリコリと揉み転がし、アレクセイはその裏側をぐいぐいと押し上げるように擦りづつけ、ミサキの体を徐々に高めていく。その二つの刺激に抗うことも耐えることもできないミサキは、そのまま泣きそうな嬌声を漏らしながら……あっという間に絶頂を迎えていた。
ぴくぴくと震え体の力が抜け切ったミサキを、ミハイルはそっとベッドに寝かせる。ミサキの体はくたっとベッドに沈み込むが……甘く蕩ける夜は、まだ終わらない。
「さて、ミサキ。今晩は俺と……」
「私。どちらの男に、先に抱かれたいですか?」
ミハイルとアレクセイ、二人の男の下腹部はもう我慢の限界まで達している様子ですっかり反り返り、はち切れんばかり熱を持った屹立が震えていた。
ミサキの瞳に、二人の男が映る。二人とも、精を放つことを求め……その瞳の色には情欲が滲んでいた。
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