私と妖精の出逢い

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私と妖精の出逢い

私の名前は、ミライ。16歳。 この春、女子高生デビューをする。 そんな私の趣味は、妄想。 "こんな世界があったら、自分はどうするだろう…" 暇さえあれば、そんなことを考えるのが大好き。 ある晴れた気持ちの良い日曜日の昼下がり。 妄想をするには絶好の小春日和。 私が目が覚めたのは昼前だった。 することもないので、遅めの朝食を軽く済ませ散歩がてらに家を出て近くの公園まで来てみた。 公園には、ボール遊びや追いかけっこを楽しんでいる近所の子供達やベンチに腰を掛け読書にふける人、犬の散歩をする人やジョギングにウォーキングに励む人… さまざまな人がいた。 一通り、その風景を見渡した私は誰も座っていない木陰のベンチに腰を下ろし空を見上げた。 そして、目を瞑り妄想の世界へ… … …… ……… 妄想の中の私は、ジ⚪リ作品を思わせるような空気の澄んだ森のなかに立っていた。 妄想の世界では動物や植物と話をすることも出来る。 そんな私を嘲笑う者など誰もいない世界…のはずだった。 "さて、今日は誰とお話ししようかなぁ…" そう考えながら、歩いていると後ろから何者かの小さめの柔らかい手が肩に触れた。 一瞬、我に返って現実に引き戻されたのかと思ったが…そうではないようだ。 だって、まだ私は森の中いたからだ。 そぉ~っと、振り向いてみた。 そこには、妖精と見間違えそうなほど可愛らしい中学生ぐらいの女の子が手を後ろに組んで照れ臭そうに俯いて立っていた。 「…あなた、誰?」 私が聞くと彼女は、こう答えた。 『私は、サラ。この森を守る精霊です。』 身体中に染み渡るような透き通った声が全身に伝わってきた。 "……精霊?" "やっぱり、この子…妖精だったんだ。" 「サラ…ちゃんって言うのね。私は、ミライ。ヨロシクね」 「それで…サラちゃんは、どうして私に声を掛けてきたの?」 『あの…その…ここには滅多に人間が来ないので…どんな人だろうと様子を見に来てみたら、貴女が歩いていて…お話してみたいなぁと思ったんです。』 そうか… "この子、この森を一人で守ってるのかなぁ?" 『いいえ、双子の姉と二人で守ってるんです。』 さすが、妖精…テレパシーで話も出来るのか… ビックリしながらも、私は聞いてみた。 「そ…そうなんだ。で、そのお姉さんは何処にいるの?」 『姉は…生まれつき体が弱くて家で休んで貰ってるのです。姉が調子のィィの時は一緒に森を散策したり、動物達の様子を見て回るんですが…』 そうなんだ…苦労してるんだなぁ。 「そうだ、サラちゃん。私に、出来ることはない?お姉さんの看病をしながらは大変でしょう?」 『えっ?そんな…ィィんですか?手伝って貰っても…』 「ぅん、全然ィィよ。何でも言って♪」 『それじゃぁ…』 こうして、友達の少ない私は妄想の中の森へ時々サラちゃんのお手伝いやサラちゃんのお姉さんの看病を手伝うことになった。
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