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無事に新入生歓迎イベントも終わり、景品の配布も完了した5月末。
「副かいちょ…あげる…」
「これは?」
「お、茶…リラックス効果の…」
最近よく怒っているから、とは言えないので、疲れているように見えたという名目で渡した。
「私のためにありがとう。気を使わせてごめんね」
ニコ、と微笑んで紙袋を受け取ってくれた。副かいちょーはやっぱり聖母なのかもしれない。微笑みだけでバブーと言ってしまいそうになる。
「あれ。少し重いですね」
「ん。時也先輩から。…鬼ごっこの時、副かいちょ…元気なかっ、たからって…元気、なる…お香、一緒にくれた…」
「…………ぇ?」
笑顔のままで固まっている副かいちょー。あれ?俺の声、聞こえにくかったかな。
「お。その紙袋、ポッションマジックのものだな」
「誉…ンンッ、会長。知っているんですか?」
「まぁな。輸入物やオリジナルのブレンドティーを取り扱っている店だ。センス良いから俺もちょくちょく愛用している。ここのお茶を出すと、伊織も機嫌が良くなるしな!…そういえば、あそこは編入生の家が運営していたな」
「編入生…橘の下の名前は…時也でしたね」
編入生?あ、そっか。時也パイセンは2年から入ってきたから編入生か!ミッチーや翔矢は外部生と言われていたから、何となく時也パイセンも外部生のくくりに入れてたわー。
あまり話さないとか言ってたし、下の名前で俺が呼んだからピンとこなかったのかww気が回らなかったwww
「ん。あと、別の…アロマとかお香専門店ある」
「元は輸入業だからな。そういうのは得意分野なんだろう。しかし、編入して早々、まこの親衛隊副隊長になるとは驚いた。知り合いだったのか?」
「時也先輩の妹…トモダチ…」
年齢も違うしまだ1年未満の付き合いですがね。自慢の腐レンズwwwこの場にいなくても秘密倶楽部のメンバーなのであるwww
「俺の面倒みる、ため?…妹、頼まれた」
「なんだ。アイツ妹に言われてわざわざ2年からここに入ったのか?」
理解できない、という顔をしているかいちょー。腐女子のパワーと時也パイセンの押しの弱さを舐めておるなww2つ合わさると環境変わろうがこういうことになることもあるさー。
「ん。カノジョ、別れてまで…来て、くれた…」
「は!?そこまでか!…さてはアイツ、相当なシスコンだろ」
イェースwww彼女さんのことは申し訳ないけど、そのおかげで俺は日々楽しい毎日を過ごさせていただいておりますwww
「で、さっきからお前は何で百面相しているんだ?」
「…うるさいです。放っておいてください」
副かいちょーが赤くなったり落ち込んだり、何とも言えない顔だったりコロコロ表情が変わっていることに、かいちょーも気になったみたいだ。
ハッ…もしかして…副かいちょーは躁鬱なのか?お茶だけで改善するかな…。
(彼女…。そうですよね。この学園に染まっているわけじゃないんだから、ノーマルですよね…)
何かに憂いた顔でため息をついている。その横顔さえ美しい。あーもう!ここで包容力攻め様に慰めて欲しい!ww
ハッ!だめだめ!副かいちょーはいつもオヤツくれたりするから、ホモの妄想には巻き込まないようにするんだった!
こんなにいい素材なのにー!生殺し!
包容力の塊みたいな人、時也パイセンぐらいしか思いつかないし、今度3年生も開拓して探してみようかなー。
アッ、副かいちょーに絡ませるとかではなくね!?今後のBL活動のために!www
…そいえば、悠斗の言葉が正しいのであれば、副かいちょー好きな人いるんだよね。…ソワソワ。
あ、そうだった。伝言忘れてた。
「黄色い方の箱…時也先輩が使ってるヤツ…」
「…!この箱でしょうか」
(そういえば…彼はいつも良い香りがしていましたね。これが彼と同じ香り…)
「身近にいるヤツと同じって嫌じゃねぇか?」
「一緒、いやなら…返していいって…」
「私は気になりません!!!」
「おっおう…そうか…意外だな…」
「もし気に入った、ら…これからも、ご贔屓に…って」
「ハッ!ポワンとしたヤツかと思っていたが、結構商魂逞しいな」
こんなんじゃダメか?と心配になったけど、副かいちょー見たら笑顔だった。
良かったーww好感触っぽいwww
「ありがとう。そのうち、まこと…彼にもお礼をしなきゃですね」
副かいちょーが今まで見たことないぐらい喜んでくれた。よくお茶を入れてくれるし、やっぱりお茶が好きなんだろうなwww
親孝行作戦大成功だぜ!バブーwww
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