腐男子の衝撃

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「なにこれ」 「何に見える?」 「チャペル…」 「そう。まぁ教会だね」 ありのまま今起こったことを言うぜ。 …視聴覚室に入ると、教会になっていました。何を言っているのかわからねぇと思うが。 「ふふっ。あまり驚きませんでしたね。もうお祝いに慣れちゃいましたか?あ、御赤飯届きましたよ」 「うん。…うん。赤飯までは予想してたけど、さすがに教会は想定外で感情が追いつかない」 「ウェディングケーキは会合終了ギリギリになるってー。急いで食べなきゃだね」 なんちゅうもんまで用意してんの…。でもウェディングケーキ食べたことないからたーのしみー!www …じゃない!やっぱバードウォッチ隊に見られてたぁあああ!! 「なんで教会?」 「漫画ではチューしたら2、3ページ後にはヤってるしな!あとはもう結婚するしかない」 爽やかな笑顔の翔矢が右手で輪っかを作り、左手の人差し指でブッ刺すジェスチャーをしている。下品である。 「漫画とリアルを一緒にすんな!」 「どうせお前、貞操観念ガバガバなんだし童貞失った時みたいにさっさと処女捧げてこい」 「やだよ!!童貞と処女じゃさすがに大きな隔たりあるよね!?ぼく男のコだよ!?」 「ノリノリじゃん」 うっせ!おおごとにされているせいで俺も反応に困ってんだよ! 業者も即日対応すぎない?教会って当日にできんの? 「ちょうどウチに、ヴェネチア製のガラスの在庫があってな。海川が即金で払うって言うから…。あ、これ領収書な」 「ありがとうございまーす」 リンリンの仕業か!おセレブ腐男子の行動力こわい…。 「時也パイセンにも裏切られるなんて!!もう時也パイセンもホモになる呪いかけてやる!」 「ええー…。困ったな」 ぐぬぬ。そんな困った顔しても許さんぞ! マシュマロあーんとかして食べ物で釣ろうとしても…ゆる、さん…ぞ…。ウマイ。 「てか別にラブな感じは全く無かったべ。さすがに教会はやりすぎー」 「まこは好きじゃない奴とチューすんのか!このヴィッチめ!」 「ビッチの発音ヤバイ」 「俺は悪くないよね!?不可抗力!」 「6月入ってようやくモテ期きたじゃん。フゥ〜!」 フゥ〜!じゃねぇ。 「おかしい…フラグなんて立ってなかったのに…いつの間に…。あれ何でみんな鼻で笑ってんの」 「まこ。ほら、これをやるよ。鈍感ヒロイン任命書」 「うっそ。俺鈍感!?しかもヒロインになってんの?…てか、これルーズリーフじゃん!金持ってんだからちゃんとしたのチョーダイ」 「ワガママだなぁ」 結局いつものワチャワチャした会話で本日は終了しました。 そしてオヤツが豪華すぎて、今夜は夕飯があまり入りませんでした。まる。
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