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「……………ッん」
こうして、先生とキスするのもイケナイことだ。
きっかけはとても曖昧で。
「…………ッんむ」
「寺澤、口」
「………う」
「口あけねえと息しずらいのわかってるよな?」
確実にはじまったのはわたしが入学式で貧血で倒れたところから始まったんだと
思う。
高岸先生はわたしに寄り添ってずっとわたしのそばにいてくれた。
貧血の原因は、幼なじみの彼にも原因があるかもしれない。
「いま、俺以外のこと考えていただろ。」
「………意地悪っ…しすぎです。」
「あいつのことか?」
「………あいつっ……ん」
わたしの言葉を遮るようにキスをする。
「幼なじみ、いるだろ。」
「…ただの幼なじみです。」
わたしは、高岸先生がなんどかくちびるから離れる隙間を狙って言葉を口にする。
「幼なじみだから一緒にいるんです。」
「…ひでえな、イケナイことを教えた」
「イケナイことを教えてくれたのは」
まぎれもなく高岸先生ー。
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