二章

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「それじゃあさとちゃん俺達サッカー部はグラウンドの整備担当だから、また後で!さとちゃんの借り物競争楽しみにしてるね〜俺の事借りに来てもいいよ〜ほんと全然おっけーだから〜なんなら、俺がそっちに、」 「憐急ぐぞ、シバやんが早く来いってこっち睨んでやがる」 「はーい」 「ま、またね」 準備運動も無事に終え、混雑を避けるために学年ごとにグラウンドを離れる。次の種目は確か、100メートル走だったはず。笑顔で手を振る憐くんに手を振り返し、流れでグラウンドの入口に目を向けると、既に100メートル走に出場する生徒達が待機していた。一種だけであれだけの人数が参加するのか、これは確かに体育委員会だけでの運営は厳しそうだ。 「さとくん取り敢えず俺達は教室に戻って、荷物はクラスのテントに移動しょうか。」 「そうだね、途中販売機で飲み物買ってもいいかな?水筒忘れちゃって」 「全然良いよー」 周りの生徒と足並みを揃え校舎側へと進んでいると突然、直射日光を避けるよう帽子を深く被り数歩先を行っていたゆうくんの足がピタリと止まる。 「久しぶりだな、悠」 「…っ、…お、お久しぶりです…義兄さん、」 「え、せ、生徒会長…?」
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