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「あっ、あっ……レイッ…っ」
オレの腰を支え、レイは律動を激しくする。なんとか手すりだけは握っているものの、頭すら支えられず、下がっていく。コンクリートの床を見ながら、喘ぐことしかできない。よだれが溢れ落ち、コンクリートにシミを作っていく。
「あっあっ…レイ、イきそ…」
堪えきれずに左手だけ手すりから離し、自分の竿を握る。軽く数回擦っただけで、待ちきれなかった白濁液が飛び散った。
脱力するオレに構わず、レイはさらに律動を早め、オレの中に全てを注ぎ込んだ。どくん、どくん、と注ぎ込まれる、温かい液体。
レイがずるりと自分のものを抜く。支えを失ったオレは、コンクリートの床に膝をつく。冷たいコンクリートの感触を感じていると、レイが後ろから抱きしめ、耳元で囁いた。
「なあ、セナ。
いつか、この世界を、俺たちのものにしてやろうぜ。この、俺たちを否定した世界を。
そうだ。俺たちの存在を否定するやつは、誰であろうと殲滅してやる。
おまえは俺の物だ。愛してるぜ、セナ」
「そうだな、レイ」
目を閉じて、レイの手を握りしめる。
暖かい手のぬくもり。あの、ゴミ溜めのスラムの少女を思い出す。
失いたくない。家族を、そしてレイを。
もうオレは、家族を誰一人失いたくない。だから!
目を開けて、虚空を睨みつける。そして、見えない敵に向かって宣言する。
…オレたちの存在を否定するやつは…レイの敵は、誰であろうと殲滅だ!
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