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蹴り
「また□□先輩見てたでしょ」
〇絵がジト目で睨む。
「見てねーし」
「□□先輩、美人だし、プロポーションいいもんねー」
窓から外を眺めていた俺の視界には確かにグラウンドで練習する陸上部の姿は映っているが。
「でも美人なのは認めるでしょ」
拗ねたように言う〇絵に返す。
「〇絵の方が可愛い」瞬間、窓の桟に腕をついた俺の尻が音をたてる。
「そういう冗談キライ」
プイと顔を背け立ち去る〇絵。
桟に組んだ腕に顎をのせて呟く。
「本音なんだけどな」
青空が眩しい。
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