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素朴な疑問
スチーム暖房の熱に頭がぼうっとしていたんだろう。
「ばあちゃんがさ、昔はスカートの下には毛糸のパンツ履いてたって言うんだけど」
何を思ってか隣の席の〇〇枝に聞いてしまった。
「何それーw」
頓狂な声を上げてけたたましく笑う。
何も教室の向こう端にいる生徒まで振り向くような大声で言わなくてもいいと思うが。
「見たいの?」
いやらしい笑いを浮かべて聞く〇〇枝。
「い、いや、そうゆう訳じゃ無くて」
慌てて返す。
「今時はハーフパンツか短ジャージとかだよ」笑って答える〇〇枝に聞き返す。
「すまん、分らん」
「見たいわけじゃないって言うし、聞いても分らないじゃそれ以上あたしにどうしろと」
笑いながら俺を問い詰める〇〇枝に素直に頭を下げる。
「ごめんなさい、余計な事を聞きました」
「スマホ持ってるんでしょ、帰ったら検索して観なよ」
もっともな話だ。
「下着じゃないから見せてもいいんだけどさ」
「流石にこの状況で見せるのもあれだしね」
深々と頭を下げる俺に容赦ない〇〇枝の追い打ち。
「〇〇君顔赤いよ?」
見た訳でもないのに何故に頬が熱い。
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