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お百神社の猫ぐすり
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この物語はフィクションです。
実在の地名・人物・神社とは一切関係ありません。
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西武池袋線石神井公園駅から徒歩20分ほどの場所、東京都は練馬区のやや埼玉寄りの場所に「百神社」という神社がある。
地元では「おひゃくさま」として親しまれているこの神社は、それほど大きな境内を持つわけではない。しかし、百神社の「ひゃく」は「飛躍」につながると、商売繁盛や合格祈願の神様として訪れる人が後を絶たず、節目節目の祭事期には、東京からの参拝客を中心として、全国各地からそれなりに多くの人が訪れる。
この神社は猫にゆかりが深いといわれ、社務所で販売されているお守りやおみくじ、お札にも、猫がマスコット的に描かれている。
特に本殿や鳥居等に猫が描かれていたりするわけではないのだが、誰もが知る猫の驚異的なジャンプ力が、「ひゃく」の「飛躍」とかかっている、と一般的には理解され、毎年様々な図案の猫守りがつくられては、ファンがこぞって買っていくようになっている。
しかし、私がある筋から聞いた話によると、この神社が「百神社」になったのは実は明治以降の話で、江戸以前は「百」ではなく「秘薬」、つまり「秘薬神社」だったということなのだ。
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