愛と自由人(前編)

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運転席からは、ガテン系の筋肉質な人、助手席からは眼鏡をかけた黒髪のおとなしそうな男性、そして後部座席からは全身ジャージ姿の金髪の男・・・。 3人とも本当に友達なのかと疑う程、三種三様で思わず友達と顔を見合わせて笑ってしまった。 「遅れてごめんね・・・!」 眼鏡の男性が真っ先に謝罪をしてきた。 どうやらこの男性が友達がメールをしていた相手らしい。 真面目で優しそうな人だったから、内心嬉しかった。 もしかすると、友達に初彼氏が出来るかもしれない!と。 それから部屋に入って、それぞれ自己紹介をした。 眼鏡の男性はJくん。ガテン系はSくん。金髪ジャージはMくん。 少し話しをしながら、カラオケを歌うことにした。 JくんはかなりのB'z好きらしく歌い方がそっくりだった。 Sくんは、良くも悪くも普通の歌唱力でレゲエやHIPHOPなどを歌っていた。 そしてMくんはというと、今までに聞いたことがないくらいの音痴・・・。 それでも気持ちよさそうに歌う姿は、ある意味圧巻だった。 それから3時間ほどカラオケを楽しんで、店を後にした。 本当はこの日はこれでお開きになると思っていたのだが、連絡先を交換していないことを思い出したようにSくんが私と友達に聞いてきた。 適当にSくんと交換したあと、JくんとMくんとも交換をした。 そして外で少し話をした後、解散した。 特に可もなく不可もない合コンだった。
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