夜の世界(街)へようこそ

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本当に嫌になっちゃうよ......。 こんな黒歴史があると、周りも知ってか友だちからも変な空気があったし。 でも私は今更後悔してない。 親がいなくても生きていける。 愛されなくても生きていける。 それが溜まりに溜まってこんなになっちゃったのかな? 深くて難しいことは嫌いだから、この話は忘れて...。 「あの・・・。」 「っは、はい!!!!」 横から小さく聞こえた修也さんに声をかけられ突然で驚いて私は全身が強張る。 「クスッ。そんなに驚かなくてもいいじゃないですか?」 「あ、・・・ハハッ。」 あれ? この人こんなに柔らかく笑うんだ。 くしゃっと笑う顔が誰かに似ていた気がした。 「・・・っ。」 「・・・あ。そうだ。お金いくらですか?」 「ぇ?あ・・・・・・・・・・えっとー・・・。」 私は修也さんの笑顔に見とれていて修也さんの声でハッと気がついた。 そうだ。 忘れてた...。 お金っていってもあれに代金なんて......。 どうしよっかな。 本当ならいつもより高く売ってやろうと 思ってたのにな...。 思っていた以上に私が満足しちゃったから...。 私は自分の価値観で一晩20万円でも私を満足できなければ一晩40万円。 それも倍になる。 だから確実に条件を充たせれる人のみ。 「・・・・・・5万円で大丈夫ですよ。」 「え!?でも普通は20万円って・・・・・・。」 「普通じゃなかったから。修也さんが。」 「?」 まだわかんないの?もう......。鈍感な人。口に出して言わなきゃ。 「修也さんが・・・特別みたい・・・だった・・・?」 「え?疑問形?過去形?」 わかんないよ。 こんなの久しぶりすぎて。 たった1人にこんなにも気になって、執着するなんて。
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