新・日本民話 天邪鬼

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弥平が牛小屋掃除をしてる時に、弥平と同じくらいの鬼が現れた。 弥平は持ってる鍬で鬼を、にら見つけ身構えた。 鬼は弥平とまるっきり別の態度をとった。 弥平が身構えると、鬼はニコニコして居た。 「なんだべ?」と弥平は思った。 弥平は愛想の良い鬼を少しだけ警戒を解いた。 今度は鬼が顔を赤くして威嚇して来た。 それを見た弥平は、また身構えた! またまた、鬼はニコニコして来た。 弥平はソロリソロリと後ろの親父迄下がって行った。 弥平が下がれば、鬼も弥平に近づく! それを見た、弥平が身構えて鬼に近づくと、鬼はソロリソロリと下がって行った。 堪らず弥平は親父様を呼んだ! 「お父、お父!」 鬼も叫んだ。 「お母、お母!」 親父様は何事かと弥平の前に来た。 「お父、鬼だで!」 鬼はやはり「お母、人間だで!」 それを見ていた、親父様はポンと手を叩いた。 親父様は鬼に向かってこう言った! 「馬の水汲みはオラは嫌だだで!」 鬼は「じゃ、オラがやるだで!」 と一生懸命に水汲みをした。 水汲みをした鬼は少しだけ小さくなって居た。 親父様はすかさず「オラ、金は嫌いだで、いらねーだ!」と大きな声で言った。 鬼は「じゃ、オメェの大嫌いな金をやるだで!」と小判をザグザグ出して来た。 またまた鬼は少しだけ小さくなっていた。 「息子に醜くて、気立ての悪く、仕事をセン嫁を欲しいがいらねーだ!」 弥平の前にそれは、それは、美しい娘が現れた。 鬼は随分小さくなって困った顔をして居た。 親父様は「オメェはオラの家にズ~ト居るだで鬼っ子よ~」 鬼は物凄く小さくなって、逃げて行った。 弥平は親父様に聴いた。 「お父、ありゃなんじゃ????」 「オオ、アレか!アレは、天邪鬼だで」と笑って言った。 (だから、お父は反対の事を言ったんだべ!) 弥平と美しく気立ての良い娘は夫婦になった。 『私の家にも天邪鬼が来ないかなぁ~(^^) 』 『お~い、俺にも美しい嫁をよこさんか・・・イヤ、イラネ~ダ!』 『この話を嫁は読んでは困る・・・イヤ呼んでくれや~』 ~お終い~
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