散った恋

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連絡してみると、明日は品川の客先に打合せに行くのだと言う。 偶然にもウチに近い。 俺の住居は北品川だ。 夕方、駅前で待ち合わせをする事にして電話を切った。 翌日、彼は濃紺のスーツ姿で颯爽と現れた。 キリッとした眉と、長身の美丈夫。 周りの目を引くには十分過ぎる存在感。 俺を見つけると、くしゃりと笑って近づいてきた。 昨日の詫びと今日の礼を兼ねてと、食事に誘われ、近くの居酒屋に入った。そこで改めて自己紹介をする。 「実はね、この出会いに恋の予感を感じてるんだ。春日(ハルヒ)は、多分こっち側の人間だよ。ねぇ、俺の事好きになって」 「えっ⁈」 彼は同性愛者だという。そして、俺に興味を惹かれるのだと、俺をもっと知りたいのだと…… いきなりの名前呼びに驚くのを忘れる程、内容が衝撃的だった……
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