転機

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「俺の仕事はパソコンさえあれば、何処でも出来る。幸いな事に、東京にも客先が有るし。 あとは、ameno(アメーノ)だ。 アキの大切な場所だという事は分かってる。 だからこそ、少し真剣に考えてみないか? 」 「そうだね… こっちでやってみるのも悪くないかもしれない。ちょっとどんな感じか物件探してみようか?」 「いや、物件ならもう有る。ここのMELO(メーロ)の後に入れば良い。アキの好みにリノベーションをかけて、理想の箱にしたら良いんじゃないか? 」 「えっ? 嬉しいけど、流石にMELO(メーロ)の後は、レベルが高いというか、何というか、、、それに、ホールにバイトを使ったとしても、一人でやるには広過ぎるよ。」 「そうかな。 アキは腕もあるし、充分やれると思うけど… あ、それなら、4分の1くらい俺の事務所にしようかな? 今までみたいに、自宅の空き部屋を事務所にしても良いかと思ってたけど、本当は、仕事とプライベートは分けたいんだ。」 「そっか。分かった。それなら、なんとかなるかも。東京に移す方向で考えてみる。それに、僕の力量で出来るかどうかも。蓮見さんご夫婦と、日向さんにも相談してみるよ。ウチの店の野菜は、日向さんが作ったモノを直送して貰ってるからね。」 「アキ。 無理してないか? 」 「全然! むしろ楽しいかも。 新しい事に挑戦するってワクワクする。」
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