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「ナナさん。 僕がいるよ。 どんな時でも僕が側にいるから。 それだけは、忘れないで。 」
「ん。 ありがとう。」
「疲れたでしょ? 少しベットで横になった方が良いよ。」
「そうだな。 もう今日は予定が無いし、シャワーしてくるよ。」
「分かった。 その間に、何かお腹に優しいもの作っておくね。 」
「あぁ。 頼む。」
頭痛がする。
シャワーの音が、雨の日を思い出させる。
少し落ち着いたと思ったのに、やっぱりダメだ。
なんだか、気持ち悪い。
目眩がする。
こんなの、もう10年以上無かったのに…
風呂の扉を開け、アキを呼ぶ。
「アキ!アキ。アキー!」
パタパタと、走ってくる音がする。
アキが慌てて、顔を出す。
それだけで、ホッとした。
「どうかした? 大丈夫? 」
「ごめん。 急に気持ち悪くなったんだ。 でも、もう大丈夫だ。」
「顔が真っ青だ。全然大丈夫じゃない。 」
そう言いながら、バスタブにお湯を張り、アキは、服を脱ぎだした。
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