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「なんか切ないな。 その子、天国で友達が出来てるといいなぁ。いや、きっと出来てるな。アキがそんなに愛情注いだんだ。 優しい子に違いないよ。 そしてさ、アキの意識が戻らなかった間、その子と一緒に居たんだと思う。 そして、天国にも慣れて、もう大丈夫だよって、この世に返してくれたんだ」
僕も涙が溢れた。
「そんな風に言ってくれるのナナさんだけだ。 やっぱりナナさんは見た目も、中身も綺麗だ。ありがとう。なんだか、心が浄化された気がする」
「こんなに優しい、いい男が1人で居たなんて、奇跡的だと思ってたけど、アキにも色々有ったんだな」
「それはコッチのセリフ。絶対、東京に彼女居ると思った。そうじゃないと知ってからも、僕のモーションに全然気が付かないし。難攻不落の高嶺の花だったよ」
「そうか? それはゴメン」
「って、僕たち、世で言うバカップルじゃない? 」
「だな」
2人で一頻り、笑いあった。
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