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再会
それから2人の生活には、穏やかの中に甘さが溶けた毎日だった。
月曜日の夜は一緒に食事し、一緒にお風呂に入り、アキのベットで一緒に眠る。
そんな日々を過ごしていた、とある月曜日。
いつもの様に出勤すると、エントランスで見慣れた後ろ姿が視界に映る。
一気に過去がフラッシュバックし、その場に縫い止められたかの様に立ち尽くした。
その背中が振り返り、春日を見つける。
「樹…… 」
樹は、綺麗な顔を崩しながら、足早に春日に近づいてきたかと思うと、そのまま強く抱きしめた。
「春日。逢いたかった…… 」
驚きと、戸惑いで、言葉に詰まっていると、
「ここの隣町に、大きな精米工場出来るだろ?そこのプラント設計に、俺のプレゼンが通った」
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