ガニメデスの庭園

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参道求はおもむろにバッグからアルバムを出した。そして、数枚抜いてあった写真をばらまいた。 「これでもまだシラを切るつもりですか?」 「まさか主人がこんな事を…… 信じられません」 「あくまで自分は関係ないというおつもりですか?」 「ええ、ありません」 「その言葉、とりあえず今は信じましょう」 「それより一体あなた達なんなのよ!」 「あなたが東野正明殺しの犯人だと告発しに来ました、そこの刑事さんも同じ意見なので立ち会って貰ってます」 それを聞いた瞬間に東野尚子は大笑いした。 「まさか主人の性的暴行に腹を立ててあたしが殺ったっていいたいの?」 「そうなります」 「うちの塾にいた頃は秀才だって期待していたのに、偏差値の低い高校や大学に揉まれてすっかり低能のお馬鹿さんになったのね参道君」 「お馬鹿さんは否定しません」 「あなたが書く小説の探偵は頭良いのに…… あなたはてんで駄目ね」 「自分の小説ぐらい優秀な人間を作ってもいいでしょう」 「いいわ、あなたが私を犯人って思う根拠を聞かせて頂戴。昔この部屋であなたの個人指導してたけど、あの時以上に駄目出ししてやるわ」 「じゃあ、よろしくお願いしますね。先生」 「まさかと思うけどさっきの動機だけで私を犯人呼ばわりって事は無いわよね」 「動機はこの事件調べてくうちに偶然知りました」 「あの金庫、よく開けられたわね」 「パスワードはGanymede」 「あのみずがめ座の像…… そんな意味が」 「動機の話はまた後でしましょう。まずここで行われた密室殺人の説明から始めましょうか」
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