橋を渡るもの

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橋を渡るもの

何だ?あれは…大久保様のお屋敷から、からからと出て来るものがある。 けらけら、からから、草木も眠る丑三つ時なのに騒々しいやら喧しいやら、眠りを妨げられて、不機嫌も甚だしい。 「いったいどちらへ往かれるおつもりか?」 不意に訊くものが登場するから、うっかり応えてしまった。あれ?自分に問いかけているのか? 「大久保の屋敷から、大阪に災いを運んでいる。」 感覚がおかしい?ゲラゲラ、ケラケラ腹の虫が笑っている。アレサンシンガホウコクニイクヨ? だから何処に報告に行くと言うのか? ナニヲ? ピタリとそのゲラゲラ笑う声が止まり。辺りがしんと鎮まり始める。今度はなんだ? 全身が何かに引き?牽き?退き?なんだよだから?一体、一帯、一対いったい?この現象の意味はなんだ?オレハユメヲミテイル それがどんな夢か何故知らなくちゃならねーんだ!俺のナマエハ? ゼン!ぜん!善!禅!全!then!然!然!膳!前! 何だか必死に呼ばれているような気がする? オレノナマエハ? 「前!前ったら!前鬼!!」 後ろに誰か居る。そう、何時もそう言う事になる。俺の後ろに居るのは…俺が守るべきものじゃ無いのか? “三位一体の筈ですよね?„ ワタシハマモルソンザイデイタカッタ
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