第3章『零落』

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…あれからすぐ、僕は警察に逮捕された。 罪状は殺人罪並びに殺人未遂罪、傷害罪等々。 警察に通報したのは勿論母さんだ。 母さんによると、僕はあの日、家に帰って来るなりメイド達の虐殺を始め、家族全員を魔法で拘束し、それぞれ虐待した、と言うことらしい。…何その凶悪犯罪。 度重なる捜査の結果、誤認逮捕であることが分かり、僕は釈放された。…まぁ、本当は脅迫とワイロの賜物だけど。 …家を出る時、非常時の為に宝石とか金塊とか、金目の物を片っ端から体内に埋め込んでおいて良かった…。 …それにしても。まんまと罠にはめたと思っていた僕があっさりと釈放されて、まるで抜け殻のようになってたなぁ、母さん達♪ まさに「生きた心地がしない」って感じ? いやーまじ、ざまーみろだね♪ 狼毒の件については、脳に負ったダメージが原因で植物状態に陥った狼毒を良い病院に入れてやり。 椿は介護士になるのが夢だったらしいので、似たような仕事であろう看護師へ就く手助けをしてやったことで口を封じた。 …ちょっと違うけど、「仲良く病院送りにしてやった」と言ったところかな。
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