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「お待たせ…。」
実験?の後始末を終えると、2人は直ぐ寝てしまった…。どうやら今日もここに泊まることになるらしい。
「遅い…。」
「ごめんごめん…。」
「ー…とりあえず着替える。」
「そう?じゃ後ろ向いとこうか…。」
「…終わった。」
「ん♪…アウトーっ!!!」
「…っ。」
大声を出しながら、2人の眠りを妨げてしまっていないかちょっと心配になる…。
…けど、それは服じゃ無い!服じゃ無いよっ!!戦闘「服」だからねっ!?
イメージとしては「死神」なんだろうけど…何と言うか裸に骸骨を被ってるような感じ…色々おかしい!
…取り敢えず、雅がデザインし直すと言ったので任せて来たけれど。
…まぁでも、レイが何を思ってああ言う衣装にしたのかは何と無く分かる気はするかな…。
「…死神、か…。」
…レイなりに、自分の魔法と向き合って、何かしらを背負うと決めた…その覚悟、みたいなものなんだと思う。
「…強いな…レイは…。」
…ボクだったらきっと、誰も寄せ付けずに、1人で生きてたと思う…。
「開(はだ)けてる!開けてるからっ!」
レイの方は黒いファーコートのような上着を羽織る方針で落ち着いたみたいだけど…何故か雅まで戦闘服に着替えている上、不必要に胸元が開けている…。
「これくらい良いではありませんか(むすー)。」
…まぁ、我ながら細か過ぎるとは思うけどね。
「…ところで、レイはその大鎌をこれから使うつもり?」
「…うん。」
「んー…それじゃ今度クエストに行く時練習してみよっか。」
「私もこんなものを用意してみました☆」
「…ぉおっ。」
片側半分にしか花弁の無い、扇状の菊の花…。…ボクが考えた、雅の魔法の運用方法の1つだ。
雅の魔法は炎のように、威力と動きを最小限に抑えた状態で留めることも出来る。この状態なら近接武器として扱うことも出来るんじゃ…?と考えていたのだけれど。
…一言も口にしていないのに実現して来るなんて…ちょっと怖いよ…。
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