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…4月3日。今日もボクは、科研に足を運んでいた…。
…昨日、雅とレイの戦闘服を見た後、ボクはずっと考えていたことがあった。
と言うかまぁ、構想自体は何日か前からあったことだけど。何しろ誰もやったことさえ無さそうな、未知の分野になるので科学者2人の意見を聞いてから始めようかと思った訳だ…。
《…なるほどね。》
《魔法で武器、更には防具を作ろうっちゅー訳か。…何ともブッ飛んだことを考えよるなぁ…?》
《花粉そのものの強度は問題無い、と思うんだよね…。取り敢えず、魔物の攻撃を受け止めたことはあるし。》
《まあ魔法やし、素材としては最強やろなぁ。》
《やってみたら良いんじゃない?まずはそれからね。
今出せる助言と言えば…一体何粒必要になるのか、ぐらいだと思うけど。…と言うか何粒まで出せるのかしら?》
《最近は100兆粒くらい、かな?》
最後に数えたのは2月ぐらいだったと思うけど…。
『100兆!?』
《…よ、よく数えようと思ったわね…。》
《まぁ数えるだけでも魔法のトレーニングみたいになるし。》
《…さらっと言いよるなぁ…。》
《…まあ、そっちはそっちで進めていてくれるかしら?
私達も手が空いたら手伝うから。》
《うん、ありがとう♪》
《にしても、あんさんの周りは研究しがいがありそうなことばっかりやなぁ~?》
《…そうね。レイのこともすみずみまで調べたいくらいだわ。》
《その節はどうもお世話になりました…。》
文通の頃から色々助言を貰ってはいたからね…。
《…えーと…レイのことに就いては、纏めて置いた資料があるから。あと、なるべくボクに聞いてくれる?
検査とかも最低限にしてくれると助かるかな…。》
《何や過保護やなぁ?》
《…レイはまだ、不安みたいだから。検査だって、その内平気になったら、少なからずあの子の自信になるとは思うし…何時か克服して欲しいとは思ってるけどね…。》
《…本当に過保護ね。》
《…ボクも、覚醒した時は凄く不安だったんだ……病院一つを魔法の暴走で覆ってしまった、なんて聞かされたしね…。》
暴走は暴走でも回復魔法だったし、良いことだった…と思えるようにはなったけどね。
《…ま、そうよね…そんな強い力を持っているなら、人を避けて当然ね。》
《…あんさん、意外に苦労してはるんやなぁ…。》
《…レイ程じゃ無いさ…。》
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