春休み(後)

8/30
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/15ページ
会議から帰って来たところで、白髪の男装少女の後ろ姿を認める。 「おうっ!帰って来たな!」 「うさぎさん!会いたかった~♪」 「お、おう。」 金色の目をきらきらさせて、抱き着いて来る皇。 …しっかし、こいつは相変わらずと言うか、俺に懐いたままだよな…。素直で可愛いとは思うが。 「出かけるのか?雅とレイは?」 「レイが運動したいみたいだから、運動場に。 ボクはこれから科研に行って、身体検査を受けて来るところ。」 「おう分かった。 …しっかし!この間は色々やらかしたな!」 「ぅう…。」 よくもまあ、あれだけの事件に巻き込まれるものだ…。 「まあ…良く帰って来た!」 「うん♪ただいま、うさぎさん☆」 …こいつがいない間、俺なりに…こいつに何をしてやれるのか考えてみた。 …が、まあ…それについての答えは出なかった。けど、分かったこともある。 それは…この立場。つまり、俺にしか出来ないこともあるって奴だ。 要するに、今まで通り見守るしか無い。…けど、やるなら前向きに、ってとこかな?
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!