春休み(後)

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…うさぎさんとの会話の後。ボクは科研…「魔導科学研究所」へとやって来た。 「Lento! Che cosa stavi facendo!?(遅い!何やってたの!?)」 「Mi...Mi dispiace....(ご、ごめん…。)」 …てぃなちゃんはどうやら余程興奮しているようだ…。…とは言っても、準備が出来たと言われてから数十分は経過しているから、怒るのも尤もなんだけど。 「Ora, ora,calmati.Ci vuole meno tempo? (まあまあ、落ち着き。時間なくなるで?)」 「G...Giusto....(そ、そうね…。)」 てぃなちゃんを宥めてくれるにこちゃん。(因みに、にこちゃんは日本の文化に興味を持っていて、中でも大阪のそれが大好きなんだとか。) クリスティーナ・ヴィオラ。ニコラ・トゥリパーノ。 この2人はボク達と同じ魔法使いでもあり、科学者を志している。日本に滞在している間は、この科研で研究・開発を行うことになった。 因みに、てぃなちゃんの実家は軍需産業として名高い、イタリアに本社を置く『ヴィオラ社』を経営する一族だ。彼女も行く行くはそこの研究者になる。 にこちゃんも、小さい頃からそう言う武器や戦車、戦闘機なんかが大好きだったらしく、ドイツの魔法学園で出会った時は感激したとか。 《さあ、始めるわよ…!アナタの体、すみずみまで調べてあげる…ウッフフ☆》 《…ちょっとキモいでティーナ。》 「…。」 …ボクの体。 普通に不死身だったり、魔法とも違う(と思われる)不思議な能力が使えたり…兎も角謎だらけなんだ。 …だから、取り敢えず今年度の目標はその解明。そして…それを人々の為に役立てる…。
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