第二十章 覚悟

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 わき上がる強い喪失感が、司の心を塞ぐ。それは痛みを伴って、彼の足を止めさせたから。思わず眉をしかめて大きなため息をついた。  (やっぱりしばらくキツい、か)  一人苦笑する。苦しさを宥めるように胸に手を当て、司は立ち止まったまま雲の動きをしばらく見つめていた。
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