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──バー“黒理”開店の1時間30分前くらい。 「はぁあ…よっこらせっと…。」 …午後4時頃に出発準備を始め、何やかんや30分くらい使って猫達を店に出勤させる…。 「はぁ…はぁ…。」 階段往復するの超しんどい…。 「ニャ~。」 「フ…♪」 アイリがワタシの足をすりすり。すると他の猫達も集まって来る。さて、一通り準備を済ませた後で存分に癒されるとしよ~☆ ──PM 5:20 「よろしくお願いしまーすっ。」 学生みたいなカバンを肩に提げて、真理がドアから顔を出す。 「はいはーい♪じゃあ今日もお仕事頑張ろうかっ☆」 「ミャ。」「ニャー。」「ニャァ~」 「…その格好で言う…?と言うかどんな格好よそれ…?」 「え、組体操(ピラミャーッド)…?」 「まーた制服毛だらけにしてっ。」 「…面目無い。」 真理の出勤後の始めの仕事はワタシの服を綺麗にしてくれることだ。 「フッ…」 猫ドアから白黒のオス猫が歩いて来る。…因みに、猫ドアの向こうは猫達に(ワタシ達に)取っての(取っては)避難シェルター(休憩用ベンチ)となっている。 真理「おー、今日はムッシュかーー♪」 …ムッシュ。黒白猫の中でも所謂“タキシード”と呼ばれる模様を持つ猫で、口元がうっすら白くて髭のようだから“紳士”と言う意味で真理がそう名付けた。 「…。」 ふわぁ、と大あくび。それから体をくねーっと伸ばす。…ぁあ、猫の神秘。 「はぁあ~…♪」 寝癖が立ってる!可愛い~♪!! 「はいはい。馬鹿やってないで仕事始めるわよー。」 「…ちぇっ。」 「ニャー。」 「うへへ~♪」「…。」 真理に“撫でて”と頭を押し付けるムッシュ。…な、何故飼い主であるワタシを差し置いて…。これではまるで真理が店長のようじゃないか。 「はぁー…。」 ガッチガチの肩を解しながら、気合いを入れる。
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