1109人が本棚に入れています
本棚に追加
/134ページ
第一章
「……止まれ! 止まらないと、撃つ!」
目の前の男に銃を突きつけ構えた。
「撃ってみろよ! 撃てるもんならなっ!」
挑発的な声にトリガーに指をかけた。
瞬間、対峙する男が内ポケットに手を突っ込んで、
撃たれる前に撃たなくてはと銃をぶっ放したーーだが、俺よりも速く抜かれた銃から発射された弾丸が、肩をかすめて飛んだ。
「……うっ!」
俺の弾は撃たれた衝撃でターゲットを大きく逸れ、血塗れの肩の痛みに耐え切れずに、がくりと膝をついた。
最初のコメントを投稿しよう!