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第三章
ーー真夜中、暗闇に紛れるようにして対象物件の周りに捜査員らが集まった。
「A班、各自配置が完了しました」
「C班、配置完了です」
インカム越しに次々に応答が入る。全ての人員がそれぞれの持ち場につき、
「……篠崎、中を捜索して来い」
と、課長からGOサインが下った。
「了解です。中へ入ります」
開いているドアから、建物内へ足を踏み入れた。
まずは一階部分を探索した。荒れている建物の内部を人の痕跡を求めて歩き回る内に、床に落ちていた瓦礫につまずいてガタッと僅かな音が鳴ったーー。
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