†キミがいるから…†

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それから、オレは身体が痛いのも忘れたようにサクラと話し込んでいた。家族の事、高校(ガッコウ)の事…驚いたのは、趣味の話をした時だった。 「…──でさ、嫌々妹にライブハウスへ連れてかれたんだけど、ギターカッコイイとか思っちゃって。気が付いたら、すっかりハマってた。」 「ナオ、手大きいからバレーコード面倒なら握り込んで楽に弾けて便利じゃない?」 「!サクラ、ギター弾くの?」 「フフ、今度はナオが私に聞くんだね。」 「え?何が??」 「フフ、こっちの話だよ。うん、私もギターやってるんだ。」 「へぇ、意外だね。じゃあ、オレ達って音楽仲間だ。」 「アハハ、そうなのかな。ね、私ナオとは、気が合いそう。…ねぇ、今度から病室にも行っていい?」 「もちろんだよ、503号室だから。寝てることも多いけどさ。待ってるよ。」 部屋を出た二人。 「お兄ちゃん!」 不意に自分を呼ぶ声がした。 「もう、こんなトコにこもってたって何処にいるかわからないじゃない。」 声のした方を見ると膨れっ面の妹の姿があった。 「んだよ、ちょっと彼女と話してただけだろ?」 「ハァ?…彼女ってどこの?」
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