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一方、キャピレット家では、おめでたい話がもちあがっていました。
一人娘のジュリエットに、縁談が舞いこんだのです。
ジュリエットは、明るくて、ハキハキものを言う少女でしたが、名門の家柄の娘にふさわしい躾を受け、美しいレディとして成長していました。
その彼女を見そめて妻にしたい、と父親にキャピレットに申し込んで来たのは、心身ともにひの打ちどころのない立派な青年貴族、パリス伯爵です。
キャピレットは彼の求婚にたいし、いったんは、『娘は世間知らずの箱入りのまま、まだ十四の春を迎えてもいない。
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