『 運命的な出会い 』

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彼は血気さかんな若者でありますが、冷静な理性も持っているので、召使い同士の争いを見ると、『剣をおさめろ』と割って入り、彼等の剣を叩き落としました。 ところが、やはりたまたま反対側からやって来たキャピレット夫人の甥ティボルトは、血の気が多い上に、カッとなったら歯止めのきかない短気な性格であったので、剣を抜くと、『やい、腰抜け相手に腰のものを抜いているな。俺が相手だ、ベンヴォーリオ』と突いていきます。 ベンヴォーリオが、『俺は仲直りさせようとしているのだ、剣を引け』といい聞かせようとしても、『なに、剣を抜いて仲直りを口にするのか?』と聞く耳をもちません。
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