プロローグ

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人一人が通れる大きさまで広がるとピタッと制止した。 「ノエル行くぞ!」 振り返りノエルに向けて声を掛けた。 「お兄ちゃん!」 しかし、帰って来た声はミイからだった。 ミイは、シグレの近くまで来ると笑顔を向けた。 「お兄ちゃん!また、帰って来てね」 笑顔を向けた目には、涙が溜まっていた。 涙目になりながら言った言葉にシグレも優しく微笑み返す。 「あぁ。帰ってくるさ」 「絶対に絶対だよ!」 「絶対に絶対だ」 ミイがゆっくりとシグレに近寄ってきて右手を差し出す。 「これ・・・」 それ以上は何も言わなかった。 差し出された物を受け取り何か確認をする。
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