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「永登ちゃん、今日も居るね、あの子」
私にそっと耳打ちしてきた彼女は高校二年生の佐藤めぐみ先輩。目がクリッとしてメイクバッチリ、肩まである茶髪の毛はふんわりパーマで、いわゆる女子力高い系のグループに属している。
そんな先輩とは全く正反対の部類に属している私なんかをとても可愛がってくれてて学校で私が唯一話をする存在である。
放課後、学校の図書室の受付に座って同じ図書委員の佐藤先輩と一緒に返却の本の整理をしていた。
部活に入ってない私は毎日図書委員の受付当番をしていて、佐藤先輩は茶道部で週に三回一緒に受付をしている。茶道部は週二回だけらしい。週一の時もあるから部活がない日は図書室に来ている。
「そうなんですよね、あの今日って確か先生出張で居ないんですよね?戸締りって…」
「珍しいよねー出張とかさー。ってーか私無理だよ。たとえイケメンでもあの子無理。コワイもん。あの子の噂知ってるでしょ?永登ちゃん頼んだよ」
「わ、私ですか?!私もコワイんですけど」
ゆっくりある方向に視線を送る。
うちの学校の図書室の角には六畳ぐらいの畳コーナーがありそこは普通に座って本が読めるくつろぎスペースになっている。
のだが…。
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