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「ここがいいのっ」
「でも結局建てるだろ?なら早くてもいーじゃん」
「良くないっ」
その夜、怜空を寝かせたあとのリビングで“家”について訊ねてみれば、凌はすんなりと認めた。凌の伝ですでにデザインが始まっているという。
結婚式だってそうだ。
当初8月の予定を11月に変更してもらった。
「もう少しゆっくりじゃ駄目なの?」
色んなことが早過ぎて正直追いついていかない。
ようやく一緒に住み始めて“家族”になり始めているのに。
「今の、この時間を楽しみたいの、わたしは」
怜空と凌と3人でのんびりと。
周囲より遅くても、周囲と違ってもいいのだ。
「凌はちがうの?」
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