エピローグ

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いつもならここで照れ隠しで逃げてしまう。 “好き”だと、ちゃんと凌に伝えたのだってつい最近のできごとだ。 それ以来、凌は毎日のようにその言葉をわたしに求める。 その教育のおかげか、今じゃすっかり慣れてしまい、“好きよ”なんてサラリと言えるようになった。 「……わたしもね、愛してる」 だから今夜は少しだけ頑張ったの。 「あいしてるの」 いつもたくさんの愛をくれるあなたに、同じだけ返せるように。 「……って言いたかった」 いつかの彼の真似をすれば、凌は泣き笑いのように男前の顔をくしゃくしゃに崩した。 凌にキツく抱きしめられて、すんすん、と鼻を啜る彼が愛おしくて、わたしも凌に同じだけお返しするように広い背中に腕を回した。 END
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