前夜

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三 この地域で相次いで起こっている不自然な死は、どれも、誰かが殺したという証拠は何一つなかった。 只、唯一共通点を挙げるとしたら、被害者が死ぬ時、とある青年が近くにいるという点だ。 身長と体型、歩き方等から、その青年が同じ学部、学年の数人までに縛られた。中でも最もその青年に似ているのが、瀧沢 司だ。 しかし、それがそれらの事件に関与しているという証拠が無い。その為、彼を逮捕出来ない。 そこで俺は、ある事を思いついた。 現在の日本では、下手をすれば俺の方が犯罪者になるだろうが、これは殺人犯を調べる為だ。と、俺が調べた今までの資料と見解を警視総監に伝えた。すると、警視総監は、俺の作戦の決行を許してくれた。 ーージリリリリリッーー 枕元の机の上にある銀色の目覚まし時計が鳴った。 決行の朝が来た。
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