【09】異色バディ誕生

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 なんだそういうことだったのかと、ほっとしつつも少々残念な気持ちになった美智(みち)は苦笑いした。 「でも信じられないほどそっくりだなんて……今まで身内以外で俺に似てる人には会ったことがないから、一度見てみたかったですね」 「ではお会いになりますか?今日一緒に本人が来ているので」 「来てる?なんだ、だったらぜひ!」  美智はヒドウにそう言いながらも「実際会ってみたら、なんとなく似てる程度なんだろうなぁ」と、内心では気楽に考えていた。  すると「どもっス。ん~似てるスかね?」と、二人の近くにあった畑の農機具をしまう小屋の陰からマリネがひょいと現れた。  一瞬、自分が複製されてしまったかのような衝撃に絶句した美智は、夢を見ているのかも知れないと思いっきり頬をつねってみたが普通に痛い。 「いってぇっ!……うそ、信じられない!俺だ!俺じゃないか!なんで?俺がもう一人いる!」  パニック気味に叫ぶ美智とその隣に歩み寄ったマリネを見比べながら、感心したようにヒドウが言った。 「並ぶと本当によく似ていますね。服が同じなら見分けるのは難しいかも知れません。申し遅れました、自分はハイドと申します」 「ん~なかなか可愛い子じゃねスか。ボクはマリ、よろしくス」  と、美智が大きな衝撃を受けているタイミングを逃さず、どさくさに紛れて二人は作戦時に使用する偽名での自己紹介をねじ込んだ。
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