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すると、先程まで騒がしかった廊下にいた生徒達が一斉に教室に戻っていく。
一瞬で人がいなくなって。
静かになった廊下を女の子を抱き抱えながら、私はスタスタと歩き出した。
黙って抱き抱えられている女の子は、まだ恥ずかしいのか、私の背中に顔を埋めながらボソボソと話し掛ける。
「…わ、悪かったわね。授業あるのに付き合わせて…///」
恥ずかしそうな仕草で謝る女の子に、ついププッと笑いがこぼれる。
「Σ!!何よッ、何、笑ってんのよ(怒)///」
「…ん、だって態度がコロコロ変わるから面白いなぁ、と思って」
だって…か弱そうなイメージから、いきなり偉そうな口調になるなんて。
これが『ツンデレ』ってヤツなのかな?
うちの飼い猫みたいだ(笑)
うちの飼い猫、みーちゃんも餌やらないと可愛い声で鳴くけど、量が少ないと怒ってんのか、服の裾に噛みついて、ねだってくる。
なんだか。
ワガママそうな感じが似てる気がする…(苦笑)
クスッと笑う私に納得いかないのか。
女の子がまたギュッと肩を握り締めてくる。
「………アンタって……変なヤツ……」
「何?なんか言った?」
「な、なんでもないわよっ…///」
聞き取れない小さな声で何かボソッと呟いたようだけど。
その言葉は私には聞こえなかった。
……あ。
そういえば…………。
今更だけど……重大な事に気付いた…(汗)
「…あのさ…言いづらい事なんだけど。…保健室って、ドコ?」
(゜ロ゜)
「はあぁあ゙ん゙??
……アンタ、保健室の場所も知らないのに私を連れて行く気だったの!?(怒)」
ハハハと苦笑いする私にイラッとしていた女の子だったが、ハァ…と呆れながら溜め息をついた。
「ゴメン、私…今日転校してきたから、まだ場所が把握出来てなくて。
だから…場所、教えて?」
すると女の子は急に無言になった後。
小さな声で話しかけてきた。
「……私、夏奈(カナ)って言うの。…アンタは?」
「上原真琴。真琴でいいよ」
「…分かった。…真琴、保健室教えてあげるから、私を保健室に連れていきなさいよ……///」
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