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「えっ??女??」
黒髪の、及川と呼ばれた女の子がキョトンとした顔で私に聞いてくる。
「……昔からなぜかよく男に間違われるんだけど。私、本当に女だよ。
それより…本当にごめんね…」
反省の意を込めて頭を下げてひたすら謝る私に、スッと手を伸ばした及川さんは何故か優しく私の頭を撫でてきた。
「……許さない。すごく痛かったんだからね、責任取って…?///」
「え?あ、責任取るって…どうしたらいいの……?」
責任取るって…やっぱり土下座だよね…言葉だけじゃ、人として誠意が足りないよね…(泣)
そう思い込む私をジッと及川さんが見つめる。
「私の胸を触ったんだから…。だから、責任持って私と付き合って…?」
「うん、わかった。付き合う、…ん??付き合う??(汗)」
ど、どういう意味の付き合う、なんだろうか…。
困った私をよそに、及川さんは私に迫りながら自己紹介を始めた。
「私、及川唯。唯って呼んで?私は真琴って呼んでもいい…?///」
「へ!?あ、…うん(焦)」
恥ずかしそうにニコッと笑う唯につられて、私もつい、ニコッと笑う。
唯…。
顔、ちょっと近いんだけども…(汗)
唯は両手を私の首に回すと、上目遣いで私を見る。
こんなに積極的に抱き付かれたりするのは初めてで、私は戸惑いを隠せないでいた。
するといつの間にか夏奈が近くにいて、唯と私を思いっきり引き離した。
「…誰と誰が付き合うって??唯、アンタいい加減に真琴から離れなさい!!」
イライラと眉間に皺を寄せた夏奈が唯に向けて言い放った。
「あ~?何??夏奈…もしかして、アンタ……。真琴に気があるんでしょ?
ぜっっったいに渡さないから!!」
そう言うと、夏奈と唯はお互いに睨み合う。
ええっと……。
この光景って修羅場ってヤツかな…(汗)
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